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クレアチニン(Cre)とクレアチン(Cr)について

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SAI
SAI
今回はクレアチニン(Cre)とクレアチン(Cr)について説明していくよ!
学生君
学生君
クレアチニンとクレアチン・・・?って何?筋トレでそれに似たサプリ飲んでるけど・・・。そのどっちかだっけ?
SAI
SAI
それは【クレアチン】だね(笑)クレアチニンは腎臓の重要な検査マーカーでもあるEGFRの計算に必須な項目だし、臨床でも非常に多く使われている項目だよ。めっちゃ大事です!クレアチンは僕も筋トレのサプリくらいしか使った事はないかな(笑)

※国家試験対策でもあり、僕の備忘録でもあります。あくまで参考程度にご覧ください。
詳しいことはエビデンスのある教科書を見る事をオススメします!

臨床検査におけるクレアチニン(Cre)とクレアチン(Cr)とは(臨床化学)

クレアチニンの臨床的意義

血清クレアチニンの増加
  • EGFRの低下(腎不全、糸球体腎炎、うっ血性心不全、ショック)
  • 筋細胞肥大(末端肥大症、巨人症)
  • 血液濃縮(脱水)
血清クレアチニンの低下
  • 尿中排泄量の増大(尿崩症、妊娠)
  • 筋委縮(筋ジストロフィ、甲状腺疾患)
  • 産生障害(肝障害)
SAI
SAI
ぶっちゃけ臨床では「クレアチニンの増加」をメインで使ってるかな。やっぱEGFRでCKD(慢性腎臓病)の程度を見る先生が多いので。

クレアチンの臨床的意義

クレアチンの増加
  • 神経筋疾患(筋ジストロフィ、多発性筋炎、皮膚筋炎、運動ニューロン疾患)
  • 心筋梗塞(急性期)
  • 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
  • クッシング症候群
  • 糖尿病
  • 飢餓
  • 悪性腫瘍
  • 妊娠
クレアチンの低下
  • 甲状腺機能低下症(橋本病)
  • 肝障害
SAI
SAI
クレアチンの意義はたくさんあるけど、クレアチニンの方が臨床でもよくつかわれるので、国家試験の過去問で出て来たらその部分を覚えるようにしよう!

代謝

  • アルギニン(腎臓)⇒グアニジノ酢酸(肝臓)
    (グリシンアミジノトランスフェラーゼ)⇒クレアチン(筋肉)⇒クレアチニン(尿中排泄)
    (グアジノ酢酸メチルトランスフェラーゼ)
  • クレアチン⇒クレアチンリン酸
    (クレアチンキナーゼ(CK))
SAI
SAI
クレアチンとクレアチニンは筋肉の収縮に関する物質!だから筋トレのサプリメントでもクレアチンがある!クレアチニンは尿中に排泄されるけど、クレアチンはクレアチンリン酸として細胞内に存在するので尿中にほとんど排泄されないよ!(重要)[/chat]

パン太
パン太

いやいや、クレアチンだのクレアチニンだのややこしいって(笑)マジわからん!

分析法

パン太
パン太
酵素法が主流なんだよね!標準法は別にルーチンの標準法ってわけじゃないので勘違いしないでね!

変動因子

SAI
SAI
クレアチニンとクレアチンは基本的には筋肉の使用で変動するよ。それを理解していれば暗記も楽になると思うよ!

基準値

SAI
SAI
尿中のクレアチンの排泄量は妊婦や子供で高値になりやすい。尿中のクレアチニンの排泄量は体重にほぼ比例するよ。

クエアチニンクリアランス試験(CCR)

SAI
SAI
Ccrは学術的には重要な項目だけど、ルーチンではあまり使われていない印象。大きい病院では、精査をするために行っているのかもしれないけど、民間病院や検査センターではほとんどお目にかかっていないのが実際のところ。

臨床的意義

Ccr計算式

  • クレアチニンクリアランスの計算式
  • Ccr(ml/min)=U*V/P*1.48/A

    P:血清クレアチニン(mg/dL)、U:尿中クレアチニン(mg/dL)、V:1分間尿量(ml/min)、A:体表面積(m2)、1.48:日本人成人体表面積(m2)

Ccr基準値

まとめ(臨床検査におけるクレアチニンとクレアチンのワンポイントなど)

クレアチニンとクレアチン。名前がほとんど同じだし、どちらも筋肉と密接な関係があります。非常にややこしいのでまずは重要なクレアチニンから理解を深めていきましょう。

僕は検査センターで初めに生化学検査室に配属されて、そこでの検査比率は「クレアチニンを99%、クレアチンを1%」くらいの頻度で扱っていたので、ほぼクレアチニンの知識しか持っていませんでした。
クレアチンは筋トレのサプリメントで飲んでいたことがあるので多少知識はありましたが、実ルーチンではほとんど目にしません。

国家試験の過去問を解いて、クレアチンの出題があれば、その箇所のみを重点的に覚えるのが良いでしょう。

さらに細かい内容などは専門書で確認することをオススメします。