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検査センターから民間病院へ転職して5年経った結果【臨床検査技師】

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SAI
SAI
気が付けば転職してもう5年か。転職して感じたことを話すよ

大学卒業後、約10年間検査センターに就職。10年間生化学、免疫検査を担当し、それ以外はほぼ未経験。そんな僕が民間病院に奇跡的に転職をし、感じたことやこれから僕と同じような境遇の人に向けてアドバイスしたいと思います。
また、今就職を考えている学生の方にもアドバイスになるかと思います。

検査センターから民間病院に転職して5年経った結果

SAI
SAI
いや~、正直きっついね!(笑)

はい、正直に申しますと・・・。めっちゃやり辛かったです(笑)
けど、5年働いてわかったことがあります。

結論になりますが、病院に入るなら、「研修制度が整っている所を探すこと」これがとても大切です。

深ぼって説明していきます。

なお、僕が転職の際に登録していたサイトを紹介しときます。


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とりあえず、登録してみて自分の県や隣県にいいとことが無いか見てみましょう。

なぜ、やり辛くなったのか

まず、上のグラフのように検査センターと病院って同じ検査なんですけど、全く別職種ってくらい違うんですよ。

  • 検査センターは、病院から集めた検体をひたすら検査する場所。
  • 病院は、患者さんありきで、検体検査もするし生理機能検査もする場所。

特に僕が転職したような民間病院では、基本的に検査部の人数も少ないので業務内容は検体も生理機能も全範囲になってくるんです。ちなみに技師は5人です。

僕は以前、検査センターで1日数千件の検体を分析装置にかけて検査していく。
これだけを10年間やっていたので、その会社では効率よく動けるようになったり、機械の特性を熟知してトラブルにも強くなったりと順調に成長していたかのように感じていました。

しかし、病院ではどうか?
検体検査は、生化学や免疫といっても1日多くて100件ほど。今までの経験はほとんど役に立つことはなかったです。血液検査や一般検査、細菌検査や病理検査の知識も必要となり、ハッキリ言って検体検査においても素人同然。
さらに、生理機能検査もあります。心電図、肺機能、睡眠時無呼吸検査、そしてエコー検査。

検査センターをやめる時に、「同僚からSAIさんならすぐできるようになりますよ~」と言われ、僕も「まぁ、やればできるようになるのかな」と簡単に思っている時期がありました。

僕にとっての問題は生理機能検査だった

心電図や肺機能などの検査は、実施するだけなら比較的簡単で、誰でもできるようになると思います。
ただ、検査センター時代は「患者はお年寄りの方が多い、車いすの方も多い」こういった病院では当たり前のことも知らなかったので、患者さんにどう接したらいいか、まずはここから大変でしたね(笑)
転倒リスクとか、耳が遠いとか、認知があるとか、そういったことを想像もしていなかったです。

そして、「心電図や肺機能の検査はできても、結果を読むことができない。」

これも非常に苦労しました。(今でもしてます笑)
まず、心電図は学生の頃の何となくの知識しかなく、転職した直後に、「お年寄りではよくある心房細動」これでビックリした記憶があります。
教科書で見た記憶のある所見=危険みたいな(笑)
ほんとに昔にちょろっと国家試験で勉強した程度だったので、技師としての知識は皆無でした。

それから、勉強して何とかある程度の波形は読めるまでになりました。

これから転職を考えている人は、病院では心電図は必須なので是非、予習をしておきましょう。

エコー(超音波検査)は奥が深すぎる

そして、僕がもっとも問題視している業務、それは「エコー」です。

転職前は、「エコー検査もできるようになる」僕にもそう考えた時期がありました。

転職して5年、未だ独り立ちというか、そもそもエコー検査をしていません。

なぜエコーができないか。

それは、臨床検査はどれもそうですが、エコー検査では特に「経験」が必要だからです。

僕は転職してすぐに腹部エコーの研修に入りました。
まず、本当に恥ずかしいのですが、体の臓器の位置すら、まともにわかっていませんでした。

臓器の位置や名称を覚えても、その描出がうまくできません。

特に苦労したのは膵臓です。頭部、体部、尾部など全体を描出させ、その得られた画像から所見を見出していきます。
しかし、どう頑張ってもうまく描出ができないのです。肝臓、腎臓、胆のう、脾臓、膵臓このくらいは10分~15分程度で評価しないといけないのですが、膵臓だけでタイムオーバーです(笑)
患者さん相手ですから、30分も40分もかけれませんよね。
しかも、被験者が若者だといいのですが、まぁお年寄りの方がメインの被験者になります。
呼吸や体位で臓器の位置を調整し、見やすくしたりしますが、そういった事すら難しい方が多い多い(笑)

さらに、それら実質臓器をある程度描出できるようなったとしても、見落としや所見の迷い、こういった所で再び悩むことになります。
それらをカバーできるのはやはり、勉強して得た知識と経験だと、深く感じました。

心臓のエコー検査も、壁運動の見極めには相当の熟練を要すようで、うちの検査室でもよくみんなで検討しつつ所見を書いているところを見ます。
そして、心電図は読めて当たり前!これが僕にはハードルが高すぎる笑

転職して後悔したか

ハッキリ言うと、後悔したこともありました。
というか、検査センターのブラックさをもう忘れてしまったので、「後悔することがよくある」というのが正しいのかな。

仕事は1日のほとんどを占める、人生において大切な事だと思っています。
住めば都といいますが、仕事に関してはそうじゃないような気がします。

やっぱり、生理機能が忙しそうなのに、何も手伝ってあげることができない。ドクターから緊急エコーのオーダーが入ったのに、「撮れる技師がいません」こう答えるのが苦痛でしょうがないです。

月に何度か必ずそういった場面に遭遇するので、その度に後悔しています。

転職や就職をするなら、研修制度が確立された病院をおススメします

結論と言いますか、転職や就職なら研修制度が確立された病院にしましょう。大きい病院になると思いますが、探すなら下記サイトがおススメです。


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大きい病院のメリットを挙げてみます。

  • どの領域においても、エキスパートになりやすい
  • 特にエコーは専門医がついているので、研修に最適
  • 様々な患者さんがいるので、特殊な症例を多く体験できる
  • 認定技師や二級、一級技師などの資格取得も取り組んでいるところが多い

デメリットとして、学術に力を入れれいるため勉強会や学会、資格取得で努力を要することがあります。
しかし、一度習得した技術や知識は、民間病院や検査センターに転職しても必ず通用するので前向きに考えることもできます。

特にエコー検査で超音波検査士の資格をとったり、経験を積んでいると民間病院では神扱いされます。(エコー技師が手薄な場合)

なので、心の底から、そういった研修を積める大病院に行くことをおススメします。

ちなみに、僕は30代ですが、検査センター以外に転職出来る気がしません。しかしながら、超音波検査士の方であれば、年齢問わず転職可能だと思います。それくらいエコーは強いです。

どうか、僕のように転職をして苦労する人が減りますように。