もう限界…?「仕事を辞めたい」と感じたら知っておくべきこと
そう感じることが、誰にでも一度はありますよね。
毎日同じことの繰り返しで飽きてしまった、職場の人間関係がうまくいかない、など理由は様々ですが、「辞めたい」という気持ちが続くようなら、一度立ち止まって自分と向き合ってみる必要があるかもしれません。
勢いで仕事を辞めてしまうのは「危険」です。
後悔しないためにも、まずは自身の「辞めたい」サインを見つめ直してみましょう。
僕自身が検査センターや、病院で「辞めたい」と思った理由や、
知り合いの技師から集めた情報を基に作成していますので、もしかしたらあなたの参考になるかもしれません。
臨床検査技師で働いていて「辞めたい」と感じるサイン
まずは「辞めたい」と感じている人に現れる“サイン”について深堀りしていこうと思います。
辞めたいのだからもちろん何かしらのサインは出ていると思うのですが、果たしてそれは本当に「辞めたくなっているのかどうか」を見極めなければいけません。
みんな同じ人間です。おそらくあなたが感じている不満も、多くの人が同じ感情を持ってしまっていると思います。
精神的なサイン

精神的なサインは「病んでしまっている人」に多く見られる気がします。
僕も検査センター時代によく感じていました。ぶっちゃけ今の職場でも感じることもあるので、不満を感じる=精神的なサインとなるのでしょうね。
書いていて思ったのですが、僕は全てに経験がありました笑
仕事への興味・意欲の低下
精神的に疲弊してくると、まず仕事の意欲が薄れてきます。
「新しい事を覚えるのがめんどくさい」
「なんで俺がしなきゃいけないんだ」
「めんどくせぇ」
など、日常的に心の中で思うようになってきます。
新人の頃は何も感じなかった「めんどくさい」という感情が日増しに強くなります。
イライラや不安感の増大
「今日も朝からめんどくさい」
「このク〇病院、大した給料も渡さないくせに」
など、不満が募り、我慢できなくなります。
今日は怒らないようにしようと決めて1日を頑張りますが、ほんの些細なことで怒ってしまいます。
睡眠不足や食欲不振
「イライラして寝れない」
「電話の幻聴が聞こえて寝れない」
「上司の事を思い出すとご飯が食べれない」
このような事が気になり、不眠や食欲減退の症状が出てきます。極めて危ない症状で、不眠症などを契機にうつ病になったりしますので、要注意です。
休日も仕事のことが頭から離れない
「起きたらまた仕事」
「来週の学会の資料を作らなきゃ」
「勉強しないと先輩に怒られる」
僕らの仕事はある程度の「勉強」「資料作成」などはしょうがない所があるのですが、これが毎週毎週続くとなると話は別です。
まるで仕事に脅迫されているような、圧迫感に耐えられなくなり、これもあまりにも続く場合は精神的に壊れてしまうかもしれません。
身体的なサイン

次は体に直接関係する身体的なサインです。
こちらも場合によっては放置すると「うつ病」にもなる可能性があるので早い対応が必要になってきます。
疲労感や倦怠感
「寝ても疲れが取れない」
「昨日休日だったのに疲れが取れない。むしろ怠い」
最近、疲れがなかなか取れないと感じることはありませんか?もしもあるようなら、その原因は何なかを考えてみましょう。
もし、何も思いつかない場合は、仕事に対する心因的な要因で身体に影響が出てきているのかもしれません。
- 学会などの準備で不眠が続いていた
- 夜勤と日勤が入り交じっていた
- 休日出勤が続いた
こういったがあれば、誰でも疲れます。よく古い人が「私らの時はこんなの当たり前だった」みたいなことを言いますが、それはただの黒歴史なので聞く耳持たなくていいです。
今も昔も人間の構造は変わりません。誰だってなれないことをすれば必ず疲れます。
体調不良が続く
「頭痛、肩こりが中々治らない」
こういった兆候が続く場合は黄信号かもしれません。心の病気の初期ではよくこういった症状が挙げられています。心の不調は必ずどこかに変化として出るので、それを見落とさないようにしましょう。
親、友人、恋人など誰でも構いませんので、ガス抜きをするようにしましょう。
僕は誰にも相談せず(しても意味ないと思っていた)、検査センターで夜勤を続けた結果、睡眠薬を飲んでも寝ることのできない不眠症になってしまいました。
体調を戻すのは時間がかかります。早めに体の変化に対し、行動するようにしましょう。
行動的なサイン

やる気が無くなると、結果として行動に繋がることがあります。
遅刻や早退が増える
今まで遅刻なんてほとんどしなかったのに…という場合、それは会社に行きたくないという心理の表れかもしれません。
- 寝坊なんかしたこと無いのに、最近なぜか起きれない日が多い
- 職場にいても、体調が優れずに早退をしてしまう
こういった事が頻繁に起こるようだと要注意です。
職場によっては比較手簡単に早退をさせてくれるところもあるので、そういった環境に慣れてしまい、早退を繰り返すとかはまた別物です。
職場が嫌で嫌で仕方ないという人がそういったことになると、問題があるといえます。
ミスや手抜きが増える
集中力が低下すると、ミスが増えたり、仕事へのやる気がなくなって手抜きをしてしまったりすることがあります。
「どうでもいいや」という気持ちが先行し、責任感や向上心が薄れてしまうのです。
僕ら検査技師の仕事は、場合によっては患者さんの未来を変えてしまうほどの責任ある仕事です。したがって、どんなに辞めたくても手を抜いてしまうことは許されない行為になってしまいます。
検査者にとっても、患者さんにとっても良くないので、そういった場合は今後のありかたについて見直す必要があるでしょう。
同僚や家族とのコミュニケーションを避ける
会社の人と話したくない、家族にも仕事の話をしたくない、と感じる場合、職場でのストレスが相当溜まっている可能性があります。
まさに検査センター時代の僕がこれでした。
- 職場の話をしたところでどうせ理解されない
- 前に一度相談したら、その時は「あなたも悪い」的なことを言われていう気がなくなった
- 言うこと自体めんどくさい
- どうでもいい。どうせ変わらない。
僕は上記の理由で、人との会話を避けるようになっていました。
あと、イオンのような人の多いところに行くと何故か以上にイライラしてしまい、空気を壊してしまうことも多々ありました。
経験上、そうなっていると、「うつ」の状態だと思うので、療養が必要になってくるかもしれません。
転職サイトを頻繁にチェックする
「もしかしたら、もっと自分に合う仕事があるかも」
そう思い始めると、つい転職サイトを覗いてしまいます。頻繁にチェックするようになったら、転職への意欲が高まっているサインと言えるでしょう。
まぁ、これは誰でもよくする事なので、これだけで「絶対に辞めたほうがいい」とは言えません。
臨床検査技師の転職は、通常の転職サイトよりも、検査技師に特化したサイトが存在するので、もし覗くのであれば、絶対にそっちを利用することをおすすめします。
なぜなら「非公開求人も多く、給与交渉や待遇交渉も代行でやってくれるところが多いからです」
臨床検査技師が陥りやすい悩みと原因
仕事内容に関する悩み

さて、次は仕事に関する悩みを見ていきます。辞めたくなる理由の半分はここにあるかもしれません。
業務量の多さ
検査センターでは、多いときは月に80~100時間ほど残業をしていました。どんなに少ない時でも30時間ほどでした。
病院でそこまで残業をしたという話はあまり聞いたことがないのですが、ISO関連の残業が多いようです。
職場と家の往復となり、休日はもはやどこかに出かける元気すら無くなる事もあるでしょう。
責任の重さ
特に超音波検査で、その責任を感じることがあります。
検体検査も、もちろん責任のある検査なのですが、超音波の場合、その検査結果によって見つけるべき病態を臨床に報告することができない可能性があります。
そういったミスをしないように、慎重に検査をしていても、いつかはそういったミスが起きてしまうかもしれません。そういった時に「この仕事向いてない」とひどく落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
僕の友人で、そういったミスをしてしまい、技師自体を辞めてしまった人もいます。
責任感のある人ほど、そういった事に陥りやすいので、現場でのフォローも大事になってきます。
ルーティンワーク
こればっかりは検査技師の宿命なのですが、特に検体検査では「変わり映えのない仕事」となります。検査センター時代は「俺はあと40年、こんな事を繰り返すのか」と絶望することもありました。それほどまでルーティンが確立してしまっている仕事なのです。
異動や、転職により解決することが多いですが、結局転職した先でもそういった事態に陥ってしまうこともあります。
そういったいわゆるマンネリ回避のために、資格取得を目指し、研鑽に努める人が多いように思います。
人間関係に関する悩み
人間関係も厄介です。少人数の検査室の場合、一度こじらせるともはや取り返しがつかなくなる場合があります。
上司とのトラブル
これになると、本当につらいです。なぜなら、技師の仕事は責任のある内容が多いので、上司の承認が必要不可欠だからです。
上司と話すことすら嫌な人にはこれが一番しんどいと思います。僕もそういった経験があり、本当は報告が必要なことでも自分を正当化して報告しなかったりすることもあり、今考えれば恐ろしい事をしていたなと思います。
解決策は、異動か転職、もしくは非常に薄いのですが、どちらかが折れて仲良くする(外見上)しかありません。
僕は上司が急に生まれ変わったかのような変貌を遂げたので、何故かうまく回るようになりました。(それでも過去の清算はできていませんが)
同僚とのトラブル
同僚とのトラブルも面倒くさいです。小さい検査室でトラブルを起こすと、その後の生活に影響が出てきます。
それこそ、些細なことでイライラしたり、報連相ができずにトラブルにつながったり、周りのスタッフに迷惑をかけたりと、様々な弊害が出てきます。
腹を割って話すことができれば、もしかしたら解決するかもしれませんが、検査技師は女性の職場の場合が多く、男気のある解決方法が期待が持てないかもしれません。(女性差別ではないですよ!笑)
やはり、可能であれば異動や転職が望ましいでしょう。
職場の雰囲気が悪い
上司や同僚と仲が悪いとかではなく、ただただ暗い、とにかく自分に合わないという検査室はあります。
僕はそういった経験は無いのですが、友人の技師は某〇生会病院に勤めていますが、出勤してから帰るまで、基本的に「無言」だそうです。お互いが喋る必要がないと思っているのかわかりませんが、とにかく「つまらない」と言っていました。
仕事なので、雑談する方がおかしい!という人もいると思いますが、技師の仕事は「検体、患者」がないときは基本的に暇なわけで、どういった時に「無言」は割と堪えるだろうなぁと、僕は思います。
僕は休憩時間などは、検査室より放射線技師の部屋のほうが好きなので、そこで放射線技師と話をよくしています笑(検査室変わった人多い気がするし!笑)
待遇に関する悩み
臨床検査技師は「あらゆる待遇」が芳しくない事が多いです。思い描いていた社会人生活とは程遠く、それがきっかけとなり、退職にまで進んでしまうこともあるでしょう。
具体的には下記の内容が考えられます。
給与が低い
責任はあるし、難しい国家試験をパスした割には「低賃金」な仕事だと思います。
昇給も少ないところが多く、公的機関以外で働く技師は、基本的には給料は多くないと思います。
- 夜勤をしまくる
- 当直に入りまくる
- オンコールをたくさん持つ
こういった事で「稼げている」」というのは、悪く言うと「錯覚」なので、基本給で物事を考えるのが無難です。
僕は検査センター時代に比べて、病院勤務の今、年収は大きく下がってしまいましたが、代わりに自由な時間を得ることができたので、やはりお金だけが全てではないなと思います。
夜勤、当直、オンコール、休日出勤
医療職なので、基本的に誰かが365日24時間働いている形になります。
当然僕らもその一員なので、「夜勤、当直、オンコール、休日出勤」のいずれかの環境下で働くことにになります。
僕は検査センター時代は勤務の9割5分が夜勤で、休日出勤ももちろんありました。大晦日から元旦にかけての一日だけは24時間ではなく、深夜1時くらいに閉めていたので、そこだけはオンコール対応だったのを覚えています。
まぁ、率直に言うと「超絶ブラック」で、人間の生活ではなかったですね。今もその環境で働いている方はたくさんいますし、仲のいい先輩もまだ働いています。
なので、僕の率直な経験に基づく感想だけ言わせてもらいます。
- 連休がない
- 休みも休みではない
- 大型連休がない
- 他人(家族)と生活時間が合わない
いや~本当にヤバイ環境でした。今はオンコールだけなのですが、月に6~8回ほどあるのでそれもかなり嫌ですね。
この業界を選んだ時点でそこは覚悟していたはずなのですが、やはり身を置くと辛いものです。
当直だけは経験がないのですが、知り合いの技師から話を聞く限りはさほどきついものではなさそうでした。
多分、僕がいた検査センターが断トツでヤバイ環境だと思います。
福利厚生が充実していない
小さいクリニックや病院で働いている方はこういった悩みがあるかもしれません。
特に若手技師に多いのですが「家賃補助の有無」
これがあると無いでは天地の差です。
例えば一人暮らしをしようとして、手取り18万の場合、家賃で5万かかったらもう貯金は難しくなります。光熱費、食費、スマホ代、ネット代、余ったお金で飲み会など行くともう残金はほとんどないでしょう。
オシャレもしたい、新しいスマホも欲しい、旅行も行きたい。
若い人たちはある意味僕のようなオジサンとは異なり圧倒的にお金が必要となります。
ここで真価を発揮するのが「家賃補助」なのです。
3万円まで補助が出れば6万の賃貸でも実質3万円で住むことができるようになります。
金額は施設によって様々ですが、僕が以前勤めていた検査センターでは家賃の半分(上限3万円)という規定でした。
街中に家を借りたので7万円と高額でしたが、4万円で住む事ができていました。
今後の生活のためにも、若い人は特に家賃補助のあるところを探したいものです。
キャリアに関する悩み
臨床検査技師は「スキル」と「経験」がものをいう職業です。自分のスキルの伸び具合にコンプレックスを抱えてしまう技師もたくさんいると思います。
「本当は検体検査ではなく生理機能検査がしたい」
その逆も然りです。
キャリアに関する悩みは具体的には下のようなものがあります。
キャリアパスが見えない
検査センターの時は3〇歳で主任になり、40歳までには課長になるなどの、具体的な道筋がありました。当然仕事を頑張っていた報いというか、頑張った分は評価されていたからです。
病院に転職してからは、そういった道筋が見えなくなりました。
- 検査技師が5名の小規模検査室になった
- 副技師長・技師長しか役職がない
- 昇給も固定
これらがキャリアパスが見えなくなった具体的な理由です。
僕は生活時間の安定を求め、あえてこの道を選んだので、文句は言える立場ではないのですが、やはりある程度の出世(お金的に)は必要だなと感じています。
あと、普通に次の転職の時に管理職経験は積んでおきたいですからね。年齢的に。
自分の成長を感じられない
今現在僕も悩んでいます。
- エコーが撮れるようになっていない
- 難しい血液像が自信を持ってカウントできない
- レアな輸血に出くわしたとき、きちんと対応ができない
務める職場環境でこれらの悩みが生まれてきます。大病院や大手の検査センター、一般企業であれば、「教育」のカリキュラムがあり、きっちり育成ができるのかもしれませんが、中小の場合はその限りではありません。
僕ももっと積極的にトレーニングをしないといけないとは思っているのですが、中々体がいうことを聞いてくれません笑
また、中にはまじめに取り組んでいるのに成果を感じられず、自信が持てない技師もたくさにます。
超音波検査では1年前から腹部エコーを習い始めたのに、「まだ何もできるようになっていない気がする」と委縮してしまっている人も知り合いにいました。
その人は結局、大きい病院に「腹部エコーを習いたい」と志願し転職して、今は健診センターで修業を積んでいます。
将来への不安
僕もあります。年々保険点数の改定があり、経営が難しくなっているのだろうなぁと感じます。そういった技師としての将来の不安もありますが、僕の場合は給料の低さから「老後の不安」が特に大きくあります。
家を建て、子供を成人まで育てあげ、残すは自分の人生ですが、そのころには計算上、何とか家のローンを返済し終わっているという状況に過ぎません。
もちろん、定年を超えても働き続けることは確定していますし、多分このままでは動ける間は常に働くことになるでしょう。
老後はゆっくり好きなことをしたいなど、甘えた事を言えないのが、この職業だと思っています。
悩みの解決策と具体的な行動
次に悩みの解決策を提示していきます。
「そんな事はわかっているよ!」
と言いたくなるかもしれませんが、解決策は意外と限られているものなのです。
仕事内容に関する悩みの解決策
「残業、責任、ルーティン地獄」どれも厳しいものです。
しかし、自分の職場を見つめなおしてみて、もしもあなただけがそういった環境にいるのであれば、比較的簡単に直るかもしれません。
残業量の多さ
もしも、職場で自分だけが突出して残業をしているのであれば、それには何かしらの原因があります。
- 単純に仕事量が多い
- 人員配置ミス
- 効率が悪い
など、様々な要因が考えられます。
仕事量が自分だけ多いのであれば、上司に相談してみましょう。
上司は部下の残業時間を把握しているはずです。
こう思っていても、上司も人間です。アクションを起こせずに怠けてしまっている可能性があります。
自分から上司に「残業時間が多い事」を伝えれば、人員配置や采配を考え直してくれるはずです。まぁ、普通にキツイ時は素直に上司に相談するのがおススメです。
もしも、言い方が悪いですが「効率が悪い」場合は、再教育をしてもらうことで時間効率を上げることができます。
それらに該当しない場合は、その職場が単純にブラックな可能性があるので、次を探した方がいいかもしれません。
ただし、どの職場にも、一過性に残業が増える事はありますので判断は慎重にしましょう。
- 自分と同僚の残業時間の比較
- 上司に相談
- 転職も視野に入れる
責任の重さ
僕たち臨床検査技師の仕事は「責任」ある仕事です。患者さんあるいは、患者さんの検体を検査する仕事なので、僕たちの知識、スキルでその結果が変わることもあります。
超音波検査で見落としてはいけない“腫瘤”“イレウス”などの重要所見をうっかり見落としてしまうと、その後の治療に影響が出てしまいます。
最悪、その患者さんの生命にまで間接的に関わってしまうこともあるでしょう。
「私にはこの仕事は向いていない」
そう思って病んでしまう人もたくさんいると思います。
検査はどれも責任持って結果を臨床に返しますが、患者さんの命に関わるかどうかは種類によって変わってきます。
患者さんを直接検査する「生理機能検査」の方が、患者さんのその後に関わることが多いように思えます。
- 超音波検査
⇒見落としで影響大 - 心電図
⇒緊急所見の見落としで生命の危機あり
もちろん検体検査も「輸血、細菌検査」など、知識と技術を要しとても大切な検査ですが、輸血以外でその患者さんに対して「直ちに何かしらの処置が必要」という状況には中々ならないのが現実ではないでしょうか。
もちろん化学の異常値報告など、非常に大事ですが、患者さんに直接関与する分生理機能検査の担当技師の方が、責任を感じやすいような気がします。
どうしても責任を感じてしまうようであれば、検体検査に異動する事も視野に入れてもいいかもしれません。
検体検査で責任を感じてしまうのであれば、上記の内容はあくまで僕の個人的な感想ですので、もしかしたら生理機能検査の方が向いているかもしれませんし、検査技師は別に病院が全ての職場ではありませんので、働くフィールドを変えるのも一つの手です。
- 上司に相談し、部署異動してみる
- 働くフィールドを変える
⇒病院から一般企業へ
ルーティン
人間関係に関する悩みの解決策

人間関係は転職理由として、公表はされていないものの、おそらくNo1の理由のような気がします。
- 上司と合わない
- 同僚に腹が立って仕方ない
などなど。それでは見ていきましょう。
上司とのトラブル
上司と揉めてしまうと、修正が非常に難しいです。僕の周りにも上司が嫌で転職をした技師が最低でも5人はいます。
- ハラスメント受付に相談する
(事務長、総務部長など) - 転職する
ぶっちゃけ、この二つしか解決策はありません。
上司はなぜ上司になれたのかわからないほどサイコパスな人がなったりするので、正直当たりはずれがあります。
上司を管理する上の存在に相談し、対応してもらっても、その後の職場環境が良くなるかどうかは誰にもわかりません。
「あいつがチクリやがった」
と思われてしまうかもしれません。もはやこの手のトラブルは、上司が消えるか、あなたが去るかの二択になるケースが非常に多いです。
そういった事が面倒くさく、転職の方がマシと感じる人が多いです。
僕は、同僚と上司のトラブルに対応した経験があります。非常に珍しいケースだとは思うのですが、今は上司が生まれ変わったかの様な変貌を遂げたので平和に過ごせています。
(ただし、お互いに一定の距離感はありますが)
同僚とのトラブル
- 同僚に注意する
- 上司に相談する
- 部署異動する
- 転職する
その人の環境によって、対応する方法はいろいろあります。上司のケースよりかは楽ですが、それでも人間関係なので疲れてしまいます。
僕なら直接言いますが、若手の場合は直接言うのは難しいでしょう。上司経由で解決へ流れを運ぶべきだと思います。
もし、仲のいい同僚がいれば、こっそりと相談するのもアリだと思います。
同僚程度で転職や部署異動はキツイですが、こちらも悪い手ではありません。どこの職場にも“ヤバイ人”は一定数いますが、中にはいない優良職場もあります。
まずは、直接言ったり、上司経由で話をしてもらって、ダメな場合は移動や転職を考えればいいのではないでしょうか。
職場の雰囲気が悪い
異動か転職しましょう!笑
それしかありません!
- 部署異動
- 転職
- 耐える(ムードメーカーとして頑張る)
職場の雰囲気を変えるのは、あなたがムードメーカーとして毎日盛り上げ続ける以外はありません。
それが嫌なのであれば、早々に見切りをつけるべきです。転職を気軽にしない方がいいというのは事実かもしれませんが、毎日つまらないと感じる職場で定年まで頑張るのは「地獄」としかいいようがありません。
部署異動で解決できれば一番いいのですが、キッチリとした理由がなければ簡単に部署異動はできないでしょう。
★部署異動の理由例
- 新しい分野への挑戦
- 専門性の向上
- キャリアパス(多部署での経験)
基本的には人事考課で、多部署経験の必要性の有無は運営側が決める事が多いので自ら言い出すのは少し勇気が必要です。
待遇に関する悩みの解決策

臨床検査技師の給料はあまり高いものでもなく、医療職ゆえ、当直や夜勤、休日出勤などもあります。そういった不満も新人の頃はよくても、30代など節目を迎えると「人生このままでいいのだろうか?」と疑問に感じ、不満がどんどんたまっていきます。
給与が低い
検査技師の永遠の悩み「給与の低さ」です。
ネットで検索すると30代で400~500万みたいな年収が出てきます。
「アホか!笑」
と一蹴したいですね。
そんなにもらえるならみんな喜んで尿検査しますよ!笑
僕は地方に住んでいますが、僕の周りの平均年収はおそらく300~400万程度でしょう。
同僚の技師の女性(40代後半)が、「息子(工場勤務)の初任給の方が良かった」と言っていました。
正月、地元に帰省した時に飲み会に行ったのですが、地元の高卒で工場に勤務している友人の方が年収が高く驚きました。大学や国家試験とは何だったのか笑
では、給与が低い場合、どのようにして解決するのがいいのかを考えて見ました。
- 転職をする(最も簡単)
- 副業をする
- 独立する(最も難しいかも)
ある程度キャリアを積んでいる技師であれば「転職」するのが最も簡単だと思います。
転職エージェントに「給与に不満がある」ことを伝えて職場を探せば、今よりも給料が高くなる可能性が高いです。
働きながら、エージェントに相談すればいいので、転職を急いでいない人は転職サイトに登録をして、常にアンテナを張るのがいいかもしれません。
夜勤、当直、オンコール、休日出勤

夜勤や当直はあまりやり過ぎると体に不調が出始めます。
検査センター時代に勤務のほとんどが夜勤でした。その生活を約10年してきたので、もう体も心もボロボロの状態でした。
休日は、数値上は週休2日程度だったのですが、残業も多く、夜勤では仕事が合わると日付が変わっているため、寝て起きたらもう休日終了です。最低でも2連休はないと、休みな気がしませんでした。
そんな僕は「転職」をすることによって「夜勤」から解放されました。
僕の病院は残業もほとんどなく、仕事量はガチで1/100程度に減った気がします。給料は夜勤と残業がないので当然ダウンしましたが、ある程度の給料は保証してくれているので、生活の質は向上したと思います。
オンコールが最近の悩みではありますが、夜勤地獄の頃と比べれば、人間らしい時間帯に寝て、食べる事ができるのではるかにマシだなと思います。
やはり、ここでも「転職」が有利に働くと思います。
福利厚生
福利厚生にも色々あります。若いうちにもっとも恩恵があると思われる「家賃補助」についてです。
もう職場によって「家賃補助の有無」は決まっているので、最初の就職の段階で調べておくべき内容です。
しかし、そんな存在を知らずに入社する新人も中にはいます。(僕です)
幸いなことに僕は家賃補助のある会社(検査センター)に就職をしたので、7万円の賃貸に4万円で住むことができました。(家賃の半分or上限3万の補助)
手取りが少ない新卒時にはとても助かりました。
もし、今の給料が低く、「家賃を払うだけで給料の大半が吹っ飛んでしまう」という人は、福利厚生のしっかりとした病院や会社に「転職」することで解決できるかもしれません。
しかし、「家賃補助は新卒に限る」みたいな取り決めがその施設にあるかもしれません。
転職をして、福利厚生の恩恵を得たいと考えている方は、転職エージェントにそこも含めて伝えるといいでしょう。
結局転職が一番の解決策なんですよね。
- 給与が低い
- 夜勤や当直からの解放
- 福利厚生の充実
これらを改善したい場合、「転職」が最もおススメです。
臨床検査技師に特化した転職サイトを紹介していますので、担当の方に改善したいポイントを正直にハッキリと伝えましょう。
キャリアに関する悩みの解決策
- キャリアパスが見えない
- 自分の成長を感じられない
- 将来への不安
これらは、その施設によって状況が変わってくると思います。
僕の場合、検査センターでは
- 32歳で主任、38歳で課長
- さまざまな部署を体験し、検査を統括する
- 二級試験を受験し、基礎知識を深める
などのある程度定められたルートのようなものがありました。当然その時の人事考課によって前後したり話自体の有無も変わってくるとは思います。しかし、検査センターの時は、比較的未来を想像することができていました。
現在の病院では、中小の病院ということもあり、昇進や出世といった概念がほぼありません。
そりゃ数名の技師がいる小さな検査室なので、技師長が一人いれば十分ですからね。
そして年々厳しくなる保険点数の改正もあり、将来の不安ももちろんあります。
自分の職場がいつどうなるかわからない不安は、きっとどこにいても同じです。
なので僕は「資格の取得」を強くおススメします。
資格を取得することで以下のメリットが考えられます。
- 資格(二級検査士、超音波検査士など)を持っているとキャリアの証明に繋がる
- 現在の職場でも資格があれば評価対象となることもある
- 施設によっては資格取得で給料に加算される
もし、今の職場に未来を感じられなくなり、どこかに転職しようと思った場合に、「資格」の存在はとても大きいものになると思います。
今いる職場では、あなたのことを周りの人が知っているので、資格がなくても「評価」してくれますが、あなたの事を知らない場所に行ったとき、「資格」がある程度のキャリアを担保してくれる形になります。
「エコーできます」
よりも「超音波検査士(腹部領域)を持っています」
の方が、説得力がありますからね。
それでも「辞めたい」と思ったら
自分と向き合う時間を作る

一度立ち止まって、自分と向き合いましょう。「辞める!」と心の底から思ったのであれば、有給取得を申請しましょう。有給を認めてくれない職場はその時点でブラックかもしれません。
本当にやりたいことを見つける
自分が本当にしたい事は何なのかを考えます。もし、「臨床検査」とは違うことであれば、それについて徹底的にリサーチしましょう。
今自分が不満に思っているポイントをその新しい領域ではクリアできるのかどうか。クリアできて初めて「検討」してみましょう。
後悔しない選択をする
せっかく取った臨床検査技師の国家資格ですから、なるべくなら活かしたいですよね。
もし、臨床検査技師を辞めて、他の領域に進んだものの、やはり検査がいい!となった時、あなたの履歴書は「迷い」が生じた信頼性の薄い履歴書になってしまいます。
ですので、絶対に後悔のない選択を考えなければいけません。
僕はいきなり辞めて他の領域に行くよりも、「臨床検査技師」を活かせる他の職場に移ることをおススメします。
それらの事も転職エージェントに相談すれば、解決する可能性があります。まずは、「慎重な行動」をとってみましょう。
転職エージェントへの相談

さっきから転職というワードが頻出していますが、やはり「不満」を解決するのは、その不満が生まれた場所を変えることが最も手っ取り早いです。
自分で求人を探すと「あらかじめ提示された求人条件への応募」が一般的になります。
しかし、転職エージェントに相談する事で
- 給料の提示(今より上がるなど)
- 休みの取り方
- オンコールや当直、夜勤の有無
- 企業か病院か
など、様々な条件を伝えて、その条件に合う求人を紹介してくれます。全て叶うのは難しいかもしれませんが、今の環境よりはよくなる確率はとても高いと思います。
(条件に合わなければ断ればいいので)
登録すると電話連絡が必須なので、少し面倒かもしれませんが、
「今の環境を本気で変えたい!もううんざりだ!」
という人は、登録も利用も全て無料なので、是非試してみてください。
紹介するサイトはどれもメジャーな優良サイトだと思います。
まとめ|臨床検査技師のあなたへ

臨床検査技師として「仕事を辞めたい」と感じたら、まずはサインを見つめ直しましょう。
★仕事を辞めたいときに感じるサイン
- 精神的なサインは「意欲低下、イライラ、睡眠不足」など
- 身体的なサインは「原因不明の疲労感、体調不良」など
- 行動的なサインは「遅刻、ミス増加、コミュニケーション回避」など
原因は以下のことが考えられます。
- 仕事内容(業務量、責任、ルーティン)
- 人間関係(上司、同僚、雰囲気)
- 待遇(給与、夜勤、福利厚生)
- キャリア(キャリアパス、成長、将来不安)
解決策としては共通して言えるのは、「転職」なのですが他にも道はあります。
★解決策(まとめ)
- 仕事内容なら上司相談、部署異動、転職
- 人間関係なら相談、異動、転職
- 待遇なら転職、キャリアなら上司相談、資格取得、転職
どうしても今の仕事に不満があるときは、自分と向き合い、本当にやりたいことを見つけ、後悔しない選択をしましょう。
まずは転職エージェントに相談することをおすすめします。