国家試験対策 PR

【臨床検査技師国家試験】第69回PM臨床検査医学総論【解説】

記事内に商品プロモーションを含む場合があります
SAI
SAI
国家試験臨床検査医学総論PM問11~15です。

過去問は厚労省ホームページより引用しております。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics_150873_139_140.html

国家試験の過去問解説のまとめページです

臨床検査技師国家試験解説集 

第69回臨床検査総論PM問11~15

問題 11 ペルオキシダーゼに対する抗好中球細胞質抗体(MPO-ANCA)が陽性となるのはどれか。

  1. Behçet 病
  2. 全身性強皮症
  3. 結節性多発動脈炎
  4. 顕微鏡的多発血管炎
  5. 多発性筋炎・皮膚筋炎

解説:ANCA関連もよく出るので、臨床発現を知っておくと良いです。

★ANCAとは
抗好中球細胞質抗体(anti-neutrophil cytoplasmic antibody: ANCA)は、白血球の一種である好中球の細胞質内顆粒とリソソームを対応抗原とする自己抗体の総称
ANCA 関連血管炎において

  • 顕微鏡的多発血管炎(microscopic polyangiitis:MPA)
  • 多発血管炎性肉芽腫症(granulomatosis with polyangiitis:GPA)
  • 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosis with polyangiitis:EGPA)

を含む診断に役立つ自己抗体であり、疾患活動性を反映するマーカー

膠原病の類型である全身性強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎では多彩な自己抗体を検出する。Behçet 病、結節性多発動脈炎では関連する自己抗体は認められない

答え4

問題 12 急性期の過換気症候群で低下するのはどれか。

  1. HCO3-
  2. PaCO2
  3. 動脈血 pH
  4. 血清カリウム
  5. 血清ナトリウム

解説:血ガスの読み取り問題です。呼気(CO2)が大量に出ていきます。この時の血液ガスのデータ変動は以下の通り(実際の臨床では変動しない場合もある)

  • PaCO2の低下
  • pHの増加(水素イオンが抜けてアルカレミアの状態になる)
  • HCO3-の低下(代償性にアルカリが減り、酸性へもっていこうとする)

血清KやNa急性期の変動はありません。

臨床検査技師に関わらず血ガスは至急性のある大切な検査です。簡単なデータの読み方は知っておきましょう。

答え2

問題 13 深夜に血中濃度が高値を示すのはどれか。
(不適問題)

  1. カテコールアミン
  2. 成長ホルモン(GH)
  3. 副甲状腺ホルモン(PTH)
  4. 卵胞刺激ホルモン(FSH)
  5. 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)

解説:日内変動を呈する内分泌検査の問題です。解答に該当するものが2つあり、問題として不適切であると思われます。


卵胞刺激ホルモン(FSH)など性ホルモンは日内より性周期との関連が重要。
GHは昼夜より睡眠と関連することから正答は3だが2も誤りとは言えない。

答え2(厚労省)、3

問題 14 伝音性難聴を呈するのはどれか。2 つ選べ。

  1. 中耳炎
  2. 耳垢塞栓
  3. 聴神経腫瘍
  4. 突発性難聴
  5. メニエール(Ménière)病

解説:設問の難聴をまとめてみました。

★難聴の種類

伝音性難聴(外耳から中耳までの障害による聴力低下)

  • 中耳炎
  • 耳垢塞栓

感音性難聴(内耳以後の障害による聴力低下)

  • 突発性難聴(内耳障害)
  • メニエール病(内リンパ水腫)(内耳障害)
  • 聴神経腫瘍(内耳と脳の神経圧迫)

答え1と2

問題 15 自己免疫疾患はどれか。

  1. Alzheimer 病
  2. 重症筋無力症
  3. Creutzfeldt-Jakob 病
  4. 進行性多巣性白質脳症
  5. 筋萎縮性側索硬化症(ALS)

解説:筋肉、神経系の自己免疫疾患と抗体を調べてみました。かなりマニアックな内容なので参考程度に留めておくことをおすすめします。

Creutzfeldt-Jakob病(異常プリオン)と進行性多巣性白質脳症(JCウイルス)
感染症、Alzheimer病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)は変性疾患に分類される。

解 答 2

国家試験の過去問解説のまとめページです

臨床検査技師国家試験解説集