★この記事を読むことで
- 出題科目と、配点がわかる
- 各科目の攻略ポイントを解説、どの科目から攻めるかの参考になる
- 勉強法の道筋を紹介、すぐ実践できるようになる
臨床検査技師の国家試験の範囲は広く量も膨大であり、まともにやっていてはキリがありません。
出題範囲と傾向を分析し、効率よく勉強をしていきましょう。割と例年出題傾向は決まっており、範囲を絞って勉強することで、合格点は比較的狙いやすいと思います。
国家試験の問題を解き、解説を作製していて気づいた点などを盛り込んでいきますので、受験生や、これから臨床検査技師を目指す方は是非読んでみてください。
目指すべき得点
ご存じの通り、臨床検査技師国家試験は午前100問、午後100問の計200問です。
合格点は6割の120点です。
不適問題は得点にならず、1問不適問題があると200点満点が199点満点となります。
試験後に、不適問題は+1点になるという噂が出ることがありますが、そんなことはないので注意しましょう。あくまで正答数が120問以上です。
国家試験後の解答速報による自己採点で+5点の125点ほどあれば、安心できるボーダーと言えるでしょう。
※僕は現役のころ、自己採点で123点でした笑(合格してしまえば関係なし)
- 合格点は120点以上
- 不適問題があった場合、その問題は除外されるが得点にはならない
- 正答数120でクリア
出題科目と配点
臨床検査総論(AM・PM問1~10:配点20)
臨床検査医学総論(AM・PM問11~15:配点10)
臨床生理学(AM・PM問16~28:配点26)
臨床化学(AM・PM問29~問44:配点32)※配点MAX
病理組織細胞学(AM・PM問45~58:配点28)
臨床血液学(AM・PM問59~67:配点18)
臨床微生物学(AM・PM問68~78:配点22)
臨床免疫学(AM・PM問79~89:配点22)
公衆衛生学(AM・PM問90~94:配点10)
医用工学概論(AM・PM問95~100:配点12)
ぱっと見で配点の高い科目は、生化学、生理学、病理などがあります。配点の高いものから狙うのもアリだし、自分の得意な科目を攻めるのもアリです。実は点を取りやすい科目もあったりします。
結局は自分の好みになってきますが、そういった所をこれから解説していきたいと思います。
各教科出題詳細と攻略ポイント
臨床検査総論:配点20
検査総論管理学、生物化学分析学、形態検査学から出題されます。
詳細は下記のとおり。
★検査総論管理学
- 臨床検査の意義
- 検査管理の概念
- 検査部門の組織と業務
- 検査部門の管理と運営
- 検体の採取と保存
- 検査の受付と報告
- 精度管理
- 検査情報
- 検査情報の活用
★生物化学分析学
- 尿検査
- 脳脊髄液検査
- 糞便検査
- 喀痰検査
- その他一般検査
★形態検査学
- 寄生虫学
- 寄生虫検査学
広く浅く問われる問題が多く、パッと見て解ける問題も多いです。
臨床検査医学総論:配点10
保健医療福祉と医学検査、臨床病態学から出題されます。
詳細は下記のとおり。
★保険医療福祉と医学検査
- 医学概論
★臨床病態学
- 総論
- 循環器疾患
- 呼吸器疾患
- 消化器疾患
- 肝・胆・膵疾患
- 感染症
- 血液・造血器疾患
- 内分泌疾患
- 腎・尿路・男性生殖器疾患
- 女性生殖器疾患
- 神経・運動器疾患
- アレルギー性疾患・膠原病・免疫病
- 代謝・栄養障害
- 感覚器疾患
- 中毒
- 染色体・遺伝子異常症
- 皮膚・胸壁疾患
- 体液・電解質・酸-塩基平行の検査
- 悪性腫瘍の検査
臨床生理学:配点26
生理機能検査学から出題されます。
詳細は下記の通り。
★生理機能検査学
- 臨床生理検査の特徴
- 循環器系検査の基礎
- 心電図検査
- 心音図検査
- 脈管疾患検査
- 呼吸器系検査の基礎
- 呼吸機能検査
- 神経系検査の基礎
- 脳波検査
- 筋電図検査
- 超音波検査の基礎
- 心臓超音波
- 腹部超音波
- その他超音波
- MRI
- その他の臨床生理検査
臨床化学:配点32
生物化学分析学より出題されます。
詳細は下記のとおり。
★生物化学分析学の詳細
- 生命のメカニズム
- 生物化学分析の基礎
- 生物化学分析の原理と方法
- 無機質
- 糖質
- 脂質
- 蛋白質
- 生体内エネルギー
- 非蛋白性窒素
- 生体色素
- 酵素
- 薬物・毒物
- 微量金属
- ホルモン
- ビタミン
- 機能検査
- 遺伝子
- 放射性同位元素
病理組織細胞学:配点28
医学検査の基礎と疾病との関連、形態検査学より出題されます。
詳細は下記のとおり。
★医学検査の基礎と疾病との関連の詳細(病理学)
- 解剖学総論
- 病理学総論
- 解剖学・病理学各論
★形態検査学の詳細(病理組織細胞学)
- 病理組織標本の作製法
- 病理組織染色法
- 電子顕微鏡標本作成法
- 組織学的検査法
- 病理解剖
- 病理業務の管理
臨床血液学:配点18
形態検査学より出題されます。
詳細は下記のとおり。
★形態検査学(臨床血液学)の詳細
- 血液の基礎
- 血球
- 止血機構
- 凝固・線溶系
- 血球に関する検査
- 形態に関する検査
- 血小板、凝固・線溶系検査
- 赤血球系疾患の検査結果の評価
- 白血球系疾患の検査結果の評価
- 造血器腫瘍系の検査結果の評価
- 血栓止血検査結果の評価
- 染色体の基礎
- 染色体の検査法
- 染色体異常
臨床微生物学:配点22
医学検査の基礎と疾病との関連(微生物学)より出題されます。
詳細は下記のとおり。
★医学検査の基礎と疾病との関連(微生物学)の詳細
- 分類
- 形態、構造、性状
- 染色法
- 発育と培養
- 遺伝と変異
- 滅菌と消毒
- 化学療法剤
- 感染と発症
★病因・生体防御検査学(臨床微生物学)の詳細
- 細菌
- 真菌
- ウイルス
- プリオン
- 検査法
臨床免疫学:配点22
病因・生体防御検査学(臨床免疫学)より出題されます。
詳細は下記のとおり。
★病因・生体防御検査学(臨床免疫学)の詳細
- 生体防御の仕組み
- 抗原抗体反応による分析法
- 免疫と疾患の関わり
- 免疫検査の基礎知識と技術
- 免疫機能検査
- 輸血と免疫血清検査
- 輸血の安全管理
- 移植の免疫検査
- 妊娠・分娩の免疫検査
公衆衛生学:配点10
病因・生体防御検査学(臨床免疫学)より出題されます。
詳細は下記のとおり。
★病因・生体防御検査学(臨床免疫学)
- 医学概論
- 公衆衛生の意義
- 人口統計と健康水準
- 疫学
- 環境と健康
- 健康の保持増進
- 衛生行政
- 国際保健
- 関係法規
医用工学概論:配点12
医用工学・情報科学、検査総合管理学より出題されます。
詳細は下記のとおり。
★医用工学・情報科学の詳細
- 臨床検査と生体物性
- 電子・電気工学の基礎
- 医用電子回路
- 生体情報の収集
- 電気的安全対策
- 情報科学の基礎
- ハードウェア
- ソフトウェア
- コンピュータネットワーク
- 情報処理システム
- 医療情報システム
★検査総合管理学の詳細
- 検査機器学総論
- 共通機器具の原理や構造
国家試験の勉強をどのように進めていくか
- 臨床検査技師国家試験の攻略のカギは、過去問を完全攻略すること
国家試験では例年、似た内容の問題は多く出題されています。
新しく出題される問題も当然ありますが、その問題を落としたところで合否にはそこまで影響しません。なぜなら、新規問題のみで国家試験を構成することは不可能だからです。
既出問題を角度を変えて出題しているのがほとんどで、それらを徹底攻略するだけで、合格点を獲得することは可能です。
過去問を10年分以上解いてきてそれが疑念から確信へと変わりました。
何度も言いますが、国家試験は「過去問の徹底攻略」をすることで突破が可能です。
僕のサイトでは、過去問を解くにあたって必要な知識をなるべく見やすくまとめて表示することで、様々な角度から過去問にアプローチをすることができます。
過去問の解説ページは現在準備中です。
では、ここまで読んでくれてありがとうございます!僕も今も試験勉強をしているようなものです。一緒に頑張りましょう!