臨床検査技師になって、検査センターで働こうと思うけどお給料って実際のところどうなんだろう?
こういった疑問をお持ちの方は多いのではないしょうか。
僕は新卒で地方の検査センターに就職し、約10年間検査センターで勤務を続けていました。途中から夜勤専従となりましたが、この記事では僕の給料を公開していこうと思います。(検査センターを辞める直近のもの)
★この記事では
- 検査センター勤務の年収がわかる
- 検査センター勤務の月収がわかる
- 検査センター勤務の賞与がわかる
- 検査センター勤務の罠?
- 検査センターからの転職はアリ
こういった内容を解説しています。よかったら読んでみてください。
検査センターの年収はコレだ(臨床検査技師、中規模検査センター、夜勤専従、30代前半、男性)
簡単にまとめると
★地方中小検査センター勤め、30代前半、男性、臨床検査技師年収
平成26年度
- 額面:515万円
- 手取り:358万円
平成27年度
- 額面:520万円
- 手取り:362万円
次に月単位で見てみます
検査センターの月収はコレだ(夜勤専従)
2017年1月のお給料
2017年2月のお給料
2017年3月のお給料
★3か月の給料のまとめ
- 基本給:19万8300円(30代前半男性)
- 額面(3か月平均):37万1116円
- 手取り(3か月平均):28万8910円
- 月によって給料のバラつきがある
まず、基本給の低さが目立ちます。当時32歳くらいだったと思いますが、20万円に届いていないのが驚きです。
残業時間は22.5~29時間になっていますが、実際の残業時間は50時間ほどです。(申請制にため、認められた時間が22.5~29時間だったということ)
また、夜勤専従なのに深夜残業と普通残業に分けられているのは、うろ覚えではりますが、深夜帯の時間が23~翌朝4時までなので、それ以外は普通残業になってしまうということです。
有給使用回数は、社内の雰囲気的に使うことができずに0回になっています。
(多分こういった検査センターは多いと思います)
夜勤の勤務時間(シフト)によって夜勤手当が異なるため、シフトによって給料に若干の変動がでます。
労働環境は酷いものの、30代前半でこの給料は臨床検査技師では難しいのではないでしょうか。
お次はボーナスです。
検査センターのボーナスはコレだ(冬季)
2016年の冬季賞与
夏季の明細が見つからず、載せることができませんでしたが、ざっくり40万(額面)くらいだったと記憶しています。
基本給は低いものの、総支給はトップクラス
公務員扱いの病院で働き、年数を重ねて役職を掴み取らない限り、ここまでの給料はまずお目にかかれないと思います。そのくらい検査センター勤務は臨床検査技師の中では高給取りだと思います。
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検査センターの罠
さて、お給料の高さを解説してきましたが、検査センターのお給料には罠というか、なんかズルいなぁと思わせるポイントが4点ありますので、解説していきます。
★検査センターの罠?
- 夜勤に入らないと給料は高くない
- 企業なので、働き方改革の影響で残業時間の削減に力を入れている(見た目だけ入れるケースが多い)
- 基本給が安いため、賞与(ボーナス)が安くなりがち、退職金もショボい
- 昇進すると給料が下がることも
夜勤に入らないと給料は安い
検査センターと言えば「夜勤」
午前中に検体を集め、夜に一気に検査するので、夜勤は必須です。
夜勤に入らない日勤専属の方たちのお給料は、僕の明細から夜勤手当(3か月平均67000円)+残業時間給の調整額(普通残業1.25倍?なので夜間残業*0.75=約6500円)を差し引いたものになります。
僕の場合の日勤のみの給料をざっくり計算してみましょう。
★(僕の場合)日勤のみ、残業アリのお給料を算出
- 額面:300000円
- 手取り:220000円
ざっくりの計算ですが、夜勤手当がないためこれ以上増える事はありません。
★(僕の場合)日勤のみ、残業ナシのお給料を算出
額面:250000円
手取り:170000円
※ほぼ日勤のみの後輩が、手取り15万~18万程度だったと話していたので、大きな計算ミスはないと思います。
どうでしょうか。病院の給料は安いとよく聞きますが、大差ないのではないでしょうか。
つまり検査センターで稼ぐためには「夜勤は必須」だということです。
残業時間
残業時間は僕の場合、3か月の平均残業時間は約26時間です。
しかし、これは僕が申請して上司が認めた時間なので実際の残業時間は50時間ほどです。
企業は「業務環境改善」のために「働き方改革」を意識して残業を減らそうと動きます。
具体的には、各部署で残業時間の削減の目標を掲げて、各人がその目標に向かって残業時間の削減をするにはどうしたらいいか計画を立て、実行していきます。
しかし、実際のところは、業務量が膨大なため残業時間は減らせても微々たるもので、ほとんど減ることはありません。
上司はこれを上に報告しなければいけませんが、「残業時間を毎月50時間していたものを49時間にしました!」と報告しても叱られるだけです。
なので、上司は現場の申請時間をカットして、折り合いを付けようとします。
僕の場合、申請の半分程度しか通ることはありませんでした。
※上司の立場もあり、残業カットは暗黙の了解になっていたのが諸悪の根源ですが
賞与や退職金がショボい
もう僕の明細をご覧になられているのでおわかりかと思いますが、とにかく基本給が安いです。
ボーナスは基本給×倍率で計算されますので、いくら査定が良く2.5倍、3倍になろうと元が低いのであまり意味はありません。
また、社内規定に準ずるとは思いますが、退職金も安いところが多いようです。
検査センターは夜勤が主体で激務ゆえに、退職者が毎年大量に出ます。従って、退職金を安く設定しておかないと会社側のダメージも相当なものになるはずです。
僕の場合、約10年務めて退職金は50万円でした。
昇進すると給料が下がることもある
僕が最も懸念したのはコレです。
検査センターが高給取りな最たる理由は「夜勤」があるからです。
昇進して役職が付くほど「夜勤の回数は減る」のです。
例えば主任クラスなら、夜勤専従もたくさんいるので良いですが、課長クラスになると夜勤専従はいません。
夜勤手当の多い人は10万円くらい貰えています。これが役職手当の5万円のみになったらどうでしょう。すでに5万円のマイナスです。
そして、課長クラスになると年俸制になり、残業時間という概念が消滅することが多いです。代わりに月20時間分の残業時間が調整手当などで支払われることはありますが、それでも夜勤現役のMAXには届かないでしょう。
それほど「夜勤手当」の存在は大きいのです。
変に昇進するよりは、見切りをつけて転職するのもアリでしょう。
検査センター経由の転職はアツイ
転職する際に「前職保証」してくれる転職先を探しましょう。
検査センターで「夜勤をバリバリこなして稼いできた給料すべて」は無理ですが多少なりとも考慮してくれるところはあります。
僕の病院は夜勤手当を除いた平均給料に調整をしてくれましたが、それでも病院技師のお給料ではマシな部類だと思っています。
転職先を探すなら、臨床検査技師専門の転職サイトがおすすめです。
まとめ
夜勤専従30代前半の検査センターのお給料紹介でしたが、いかがだったでしょうか?
予想よりも安かったでしょうか?それとも高かったでしょうか。
僕の地域は臨床検査技師のお給料は非常に安く、検査センターのお給料は物凄く高給取りになります。
これが関東地方など都会だと話は変わってくるのでしょうが、地方在住の方は参考になるのではないかなと思います。
ちなみに、某大手センターに赴任したこともありますが、僕の給料と大差なかったように感じました。出世すると違うってことなのかな。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
一応、最後にもおススメの臨床検査技師専門の転職サイトを載せておきます。給料をあげるためにも、良い求人は必須です。是非登録しておきましょう。