過去問は厚労省ホームページより引用しております。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics_150873_139_140.html
国家試験の過去問解説のまとめページです
第68回臨床検査総論AM問1~10
1 臨床検査室の品質と能力に関する国際規格はどれか。
1.ISO 9001
2.ISO 13485
3.ISO 15189
4.ISO 17025
5.ISO 22870
答え3
2 分析前プロセスの品質管理はどれか。2つ選べ。
1.検体量の確認
2.精度管理試料の測定
3.精度管理成績の保存
4.分析装置導入前の性能評価
5.検体採取から測定開始までの時間の確認
答え1と5
ISOの品質管理に関する要求事項です。ISO関連が2問続いています。これからも出題される可能性もあるので覚えておきましょう。
3 採血した全血検体をそのまま室温で一晩放置した。値の低下が予想されるのはどれか。
1.カリウム
2.無機リン
3.アンモニア
4.グルコース
5.クレアチニン
答え4
4 尿沈渣の無染色標本(別冊No. 12)を別に示す。この構造物の成分はどれか。
1.尿 酸
2.シスチン
3.ビリルビン
4.リン酸カルシウム
5.シュウ酸カルシウム
答え5
典型的なシュウ酸カルシウム結晶です。
★国家試験の過去問に出題された尿沈渣画像集です。以外にも聞かれる内容は限られているのでご確認ください。
5 Miller & Jones(喀痰の肉眼的品質評価)分類で、膿性部分が 1/2 の痰の分類はどれか。
1.M1
2.M2
3.P1
4.P2
5.P3
答え3
6 化膿性髄膜炎を疑う髄液所見として誤っているのはどれか。
1.混 濁
2.LD の上昇
3.蛋白濃度の上昇
4.多形核球比率の上昇
5.髄液糖/血糖比の上昇
答え5
髄膜炎の所見を知っておく必要があります。
LDHに関しては文献を色々と読みましたが、細菌性では上昇する旨の記載はあるものの、その他髄膜炎の所見としては乏しくまとめられませんでした。
7 幼虫移行症をきたすのはどれか。●
1.小形条虫
2.無鉤条虫
3.日本海裂頭条虫
4.マンソン裂頭条虫
5.クジラ複殖門条虫(大複殖門条虫)
★幼虫移行症を起こす主な寄生虫
- 広東住血線虫
- 顎口虫全般
- アニサキス
- マンソン裂頭条虫
- 有鉤条虫
- 単包・多包条虫
8 マラリア患者の血液塗抹標本の Giemsa 染色に適するバッファーの pH はどれか。
1.6.2
2.6.8
3.7.4
4.8.0
5.8.6
答え3
ギムザ染色リン酸緩衝液の至適pHをまとめてみました。
★ギムザ染色におけるリン酸緩衝液の至適pH
- 抹消血液像:pH6.4
- マラリア標本:pH7.2~7.4
9 慢性骨髄性白血病で高頻度にみられる染色体の構造異常はどれか。
1.逆 位
2.欠 失
3.挿 入
4.重 複
5.転 座
答え1
10 遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の原因遺伝子はどれか。●
1.APC
2.RB1
3.MEN1
4.MSH2
5.BRCA1/2
★癌抑制遺伝子
※( )内は変異の見られる疾患
- p53(Li-Fraumeniリ・フラウメニ症候群)
- RB(家族性網膜芽腫)
- WT1(Wilmsウィルムス腫瘍)
- APC(家族性大腸ポリポーシス)
- NF1(von Recklinghausen:フォン・レックリングハウゼン病)
- NF2(神経線維腫症2型)
- BRCA1(家族性乳癌)
- BRCA2(家族性乳癌)
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